Q. 熱があるときにお風呂に入っていい?


 「熱がある時はお風呂に入ってはだめ」と言われてきましたが、わが子が発熱時、汗をよくかくので入浴させたいです。
 

YUBI先生の回答

 

 「熱があるときはお風呂はNG」。これは、昔からよく言われるフレーズだと思います。小児科外来でも、しばしば同様のご質問をいただきます。

注意するポイントを押さえておけば、熱があってもお風呂に入って大丈夫(YUBI先生提供)

 結論から申しますと、お風呂に入っていただいても問題はありません。ただし、3点条件があります。

 一つは、のぼせるほどの熱いお湯に浸かったり、長湯をしたりしないこと。お風呂に入ることよりも、「汗を流す」「清潔を保つ」ことを目的にしていただければと思います。

 二つ目は、水分補給をしっかりすること。発熱で汗をかいた状態で、お風呂に入ると、余計に汗をかくことになり、脱水のリスクが高まります。お風呂前後にしっかり水分摂取をすることが大切です。

 三つ目は、お風呂上がりに冷えないようにすること。お風呂から上がったら湯冷めをする前に、しっかり髪を乾かし、温かいお布団で寝かせてあげましょう。

 では、なぜ「熱があるときはお風呂はだめ」と言われるようになったのか、これは江戸時代までさかのぼります。

 江戸時代は、お風呂が自宅にないのが普通で、誰もが銭湯や母屋などにお風呂に入りに行っていました。そのため、お風呂から上がると、外を移動することが必要になります。移動中に湯冷めをしてしまうんですよね。だから「熱がある時はお風呂はだめ」と言われるようになりました。

 今は、ほとんどのご家庭で、お風呂が自宅にあると思います。そのため、先の3点に気を付けていただければ、熱があってもお風呂に入っていただいて大丈夫ですよ。
 

ドクター・ユビさん プロフィル
 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、8児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。


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