『第15回ytv漫才新人賞 ROUND1』に出演する(左から)田崎佑一、ふくらP、トキ(C)ytv
『第15回ytv漫才新人賞 ROUND1』に出演する(左から)田崎佑一、ふくらP、トキ(C)ytv

 読売テレビが主催する『第15回ytv漫才新人賞決定戦』の初戦となる「ROUND1」の出場者12組が決定。新たにおもしろさを分析し言葉にする「言語化ゲスト」を新設することが、きょう5日に発表された。

【一覧】『第15回ytv漫才新人賞 ROUND1』の出場者12組

 芸歴10年目以下の関西の若手漫才師を対象とした賞レース『ytv漫才新人賞』。年3回にわたって事前ROUNDを行い、各ROUNDの上位2組と、ROUND1~3の敗者の中から最高点を獲得した敗者復活枠の1組を加えた合計7組が年度末の決定戦で第15代王者の座を争う。

 その初戦となる「ROUND1」には、、例えば炎、三遊間、ぎょうぶ、いつもたいしゃ、オニイチャン、タチマチ、ぐろう、愛凛冴、天才ピアニスト、シカノシンプ、タイムキーパー、ライムギ(出場順)が出場することが決まった。今年度がラストイヤーとなる芸歴10年目のコンビはタチマチ、愛凛冴、天才ピアニスト、そして初出場はシカノシンプとなっている。各組のネタの持ち時間は3分で、4人の審査員による採点で順位を決定する。

 また、前回の『第14回ytv漫才新人賞決定戦』で大きな話題を呼んだのが、霜降り明星・粗品の審査。その愛ある厳しい講評は芸人たちを震え上がらせたが、一方で視聴者からはあいまいなところを言葉で表現してくれてわかりやすかったという反響もあった。

 そこで今年度は、「言葉にする=言語化」という特徴をより生かすべく、「言語化ゲスト」を新設。ROUND1では知的エンタメ集団・QuizKnockのふくらPを招き、点数には関与しないが、審査員とはまた違った視点でネタのおもしろさを“言語化”してもらう。もともと、お笑いが大好きだというふくらPは「芸人さんをやっていないのに審査員ヅラするのが一番嫌。生意気言ってたら叱ってください」と謙虚な姿勢で臨むも、さっそくMC・藤崎マーケットのネタ「ラララライ体操」のおもしろさを言語する。鋭い分析に、トキは「やめてください!」「言語化はキツいです!」とおびえる。

 ROUND1のMCは、『ytv漫才新人賞』3代目王者の藤崎マーケット。審査員を、お~い!久馬(ザ・プラン9)、哲夫(笑い飯)、林健(ギャロップ)、兼光タカシが務める。果たして、『ytv漫才新人賞決定戦』出場の最初の2枠を獲得するのはどのコンビなのか。

なお、『第15回ytv漫才新人賞 ROUND1』は14日午後4時から放送される。

【コメント】
■田崎佑一(藤崎マーケット)
最近はみんな、出番順とか関係なしにポンポンっとウケを取ってくるので、トップバッターってやりにくいみたいなイメージが変わってきたなと思っています。やっぱりしのぎを削って上がってきてるコンビだけあるし、誰にでもチャンスはあるんじゃないでしょうか。
今回は「言語化ゲスト」としてふくらPさんに来ていただいて、最初どんな風に番組側からオファーが行ったのかわかんないですけど、無理難題をよく受けていただいたなと(笑)。でも本当に分かりやすく「あ、そうだそうだ」っていうことを言っていただいて、より噛み砕いてネタを楽しめた感じがしましたし、十分笑った後になるほどと勉強になる、そんな大会になってました。ありがとうございます、先生(笑)。番組としてもそんな新しいアプローチをやってますので、ぜひ視聴者の皆さんにはリアルタイムで見ていただいて、自分やったらこのおもしろさをどう言語化するのか考えながら見ると、今までとちょっと違う切り口でも楽しめますし、ふくらさんに挑戦するぐらいの気持ちで笑いながら言語化にもチャレンジしていただきたいなと思います。

■トキ(藤崎マーケット)
本当にふくらPさんに来ていただいてありがたいなと。芸人って感覚の人が多いし、何をどう説明したいのかわからんことが結構多いんですよ。漫才のネタとかでも「もうちょっとこのタイミングで」とか、「もうちょっとこういうボケがあった方がいいんちゃう」とか、言語化はできてないんですよね。僕も一度、審査員みたいなことをやらせていただいた時、長嶋茂雄さんみたいに「もっとバーッとね」みたいな感じでなんにも言語化できなかったんで(笑)。勉強になりました。ふくらさんの言葉は、視聴者の人からしても「ああ、そういうことか」ってなるぐらいわかりやすかったですし、今までの漫才新人賞が何だったのかっていうくらい言語化されてます(笑)。なので見て笑って、あと言語化していただいて、二度楽しめるような感じになってますのでぜひとも見てください。

■ふくらP
“おもしろい”っていう現象はすごく説明が難しくて、「何かわからないけどめっちゃおもしろかった」っていう感想になりがちなのを、「こういう風なことを考えてたんだな」って分析をすることで、ただ楽しむだけじゃなくて、漫才師さんたちの努力がみられるような、そんなことができたらいいなと思いながらやってました。実際、めちゃくちゃ楽しかったですね。すごくおもしろくて、ずっと笑いっぱなしでした。やっぱり漫才新人賞ってだけあって正直知らないコンビの方もいたんですが、そうすると、どっちがボケでツッコミかも知らない状態なので、だからこその意外性というか、それを使った構造的な笑いもあったので、メジャーな人たちばかり出る賞レースとはまた別の楽しみ方ができるんだなっていうのも感じました。それを言語化したことによって、よりおもしろいかどうかはわからないですが(笑)、僕が思ったことは伝わるように表現できたのかなと思ってます。
藤崎マーケットさんのお話とは逆になっちゃうんですけど、視聴者の方には何も考えずに見てもいいんだよって。それでも十分楽しめるし、その後に、「ぼーっと聞いてたけどそういうことなんだ」ってわかる楽しみ方もできるようになっています。今回は「言語化」っていうのがあることで、もし難しいとか堅い雰囲気を感じられてるんだとしたら、実際にはそういうことは考えなくてもいられるっていうのはお伝えしたいですね。