大正生まれだった祖母は、よく自らの幼い頃の話をしてくれた。物がない時代で、鉛筆はめったに買ってもらえず、指先でつまんで書くくらいまで使っていたと。昭和、平成を生き、洗濯機や冷蔵庫、テレビ、自動車が普及。生活の劇的な変化をどう感じていたのだろう。
かく言う自分も、目覚ましい進歩の中で生きてきた。家電は種類が増え、自動車は性能がアップ。パソコンが登場し、インターネットが飛躍的に発展したのが最大の驚きだ。新聞編集も随分と効率的になった。原稿用紙に記事を書いていた記者と赤ペンを入れるデスクの作業は、今や職人技に思える。
仕事でも私生活でもスマートフォンは欠かせなくなった。使いこなしている方ではないが、寝る前に一定時間使っている。良くないと言われそうだが。
愛知県豊明市議会では「スマホ2時間条例」が成立した。自由時間のスマホなどの使用について1日2時間以内を目安にするよう住民に促す。「自由が制限される」など反対の声もあるというが、使い方を見つめ直すきっかけにはできる。
スマホの使い過ぎはさておき、「走る凶器」にもなり得る自動車に関しては、運転面を含めて法律が必要だった。文明の利器でも負の影響があれば抑制が必要になる。人工知能(AI)やロボットがさらに進化すると、どんな対応が必要になるのだろうか。いずれにしても使う側の意識が大切なのだが。(彦)













