子どもたちが邦楽に触れる機会を増やそうと、松江市内の邦楽団体が「箏こども体験教室」を開き、このほど、最後の練習会があり、演奏会で披露する曲目を確認した。
松江邦楽連盟所属の「清音会山陰支部」が6月から体験教室を開講した。市内の小学校3~6年生26人が、人間国宝・富山清琴直門の富芭紫(とみはし)清宗(せいそう)さん(65)=松江市西川津町、山陰中央新報文化センター松江教室講師=から、10回にわたって楽譜の読み方や座り方、琴爪の当て方など基礎から指導を受けた。
練習会では演奏会の舞台に上がる際の動き方を確認し、曲目「里ごころ」を演奏した。法吉小学校5年、乙部百恵さん(11)は「弾くのは楽しい。本番は緊張するけれど、頑張りたい」と話した。
清宗さんは「和の音色を自分の指で弾くことを通して伝統文化に触れ、自身の世界を広げてほしい」と期待した。
演奏会は12日午後1時から、松江市殿町の島根県民会館である。子どもたちのほか、松江北高や市内で活動する団体が出演する。入場無料。
(新藤正春)