短歌 丸山恵子選

あたたかき枯葉に沈みゆくわれは月のいろ。ねえ、カンディンスキー 雲 南 熱田 俊月

 【評】散り積もった枯葉の温もりや沈む感覚から月の色へ。共感覚のよう。それは当然のことだと抽象画の画家カンディンスキーに呼びかける。読者は同じ感覚は持てず、月の色は白か黄色か灰色かと拡散していく。抽象画を見るように。

気使いをそっとつかってくれたひと健やかな日々をお過ごしですか 川 本 岡田 耕作

 【評】一般的には「気遣い」の表記を「気使い」とし「つかう」と語を重ねたのは、作者の意図であろう。自分への対応に気を使...