31日投開票の衆院選島根1区に、立候補した3人のうち2人の氏名の読み方が同じことを受け、島根県視覚障害者福祉協会(小川幹雄会長)は、点字投票だと視覚障害者が投票先を特定できないとして、2人のいずれかに投票したい場合は候補の職業や住所を添えて区別するか、代理投票をするよう呼び掛けている。 (片山皓平)

 視覚障害者の点字投票では、氏名の読みを点字で記すため、同じ読みの候補者が複数いると、区別がつかなくなる。投票先が特定できない有効票は案分票として、各候補の得票割合に応じて割り振られる。このため意に沿わない投票先に割り振られる可能性もある。

 公選法は、候補の氏名以外の内容を記した票は無効票とするが「職業、身分、住所、敬称の類」は例外で、無効にならないと定める。協会の呼び掛けはこの規定を踏まえた。代理投票は、投票所で申し出れば、スタッフ2人が立ち会い、代わりに投票用紙に書いてもらえる。

 協会の小笠原年康副会長は「大事な投票権が阻害される恐れもあるので、投票先を特定できる方法を知ってほしい」と訴える。

 氏名の読みが同じ候補2人に投票する場合の注意喚起を行うかどうかについて県選挙管理委員会の担当者は「特定の候補に注目が集まるような発言はできない」と述べるにとどまる。

 米子工業高等専門学校の加藤博和教授(地域政策)は「公平性の観点から、特定候補への投票に関する注意喚起が難しいというのは分かるが、民意を正確に反映するためにも案分票や無効票を生まないようにする取り組みは必要だ。選管が呼び掛けても理解を得られると思う」と指摘。今回のようなケースで混乱が生じないよう、国にルール作りを求めるきっかけにすべきだと投げ掛ける。

 

 <島根1区>

亀井亜紀子56 立民前(1)

細田 博之77 自民前(10)

亀井 彰子64 無所属新

 (届け出順、敬称略、丸囲み数字は当選回数)