「18歳と81歳の違いは」というお題に、回答は「道路を暴走するのが18歳、逆走するのが81歳」。そしてもう一つ。「自動車の免許を取るのが18歳、返納するのが81歳」▼数年前に放送された日曜夕方の大喜利番組での一こま。クスッと笑ってしまう半面、「交通インフラが乏しい山陰では、そう簡単に返納できないよ」と嘆く人も多いだろう▼先日、松江市で開かれた交通安全高齢者の主張島根県大会で最優秀賞を獲得した同市の佐藤勇人さん(68)は、冒頭の大喜利をマクラに78歳の知人が遭った事故寸前の体験「ヒヤリハット」を紹介。免許を返納すべきかどうかという相談を受け「自分のこととして深く考えるようになった」と話した▼佐藤さんは行きつけの理容店主から聞いた、免許返納後の高齢男性の共通点についても紹介した。「一つ目は声が小さくなります。二つ目は少なかった白髪が急激に増えます。三つ目はやがて来店されなくなります」。行動範囲が狭くなることで活動意欲が減退するのかもしれない▼活動意欲を維持するには、交通環境の整備が欠かせないだろう。佐藤さんは邑南町羽須美地区など県内の先進事例を挙げながら、デマンド型送迎サービスや、食料品や雑貨などを扱う移動販売車の必要性を訴えた。もっともな指摘だ。「免許返納を促すには」というお題の回答は、高齢者に優しい地域づくりを進めることに尽きる。(健)