M形に見えるカシオペヤ座=11月6日、三瓶自然館サヒメルで撮影(さつえい)
M形に見えるカシオペヤ座=11月6日、三瓶自然館サヒメルで撮影(さつえい)

三瓶山に似て山頂が並ぶ

 カシオペヤ座(ざ)は、カシオペヤという女の人のいすに座(すわ)った姿(すがた)を表した星座です。しかし、「いすにこしかけた人」というより、アルファベットの「W」といった方が星の並(なら)びがよく伝わります。

 北(ほっ)極(きょく)星(せい)を中心に回るという星の動きを、カシオペヤ座を使って確(たし)かめたことがある人もいるかもしれません。カシオペヤ座には、1等星と呼(よ)ばれるとびきり明るい星は一つもありませんが、それでも目印になるのは、やはりその形が分かりやすいからでしょう。

 カシオペヤ座は本当に探(さが)しやすく、真っすぐ並んだオリオン座の三つ星や、ひしゃく形の北(ほく)斗(と)七(しち)星(せい)と同じように、夜空を見上げればすぐに目に付きます。それだけ目立つ形ですから、日本でもいろいろな呼び名がありました。例えば、W形を船のいかりに見立てた「いかり星」という名前は、多くの地(ち)域(いき)に伝わっています。

 冬の初め、カシオペヤ座は北の空の高いところで、Wの字がひっくり返って「M」に見えます。そこで、「山(やま)形(がた)星(ぼし)」という名前もありました。確かに二つの山が連なっているようです。

 昔の山陰(さんいん)地方で山形星と呼ばれたかどうかは不明ですが、カシオペヤ座と似(に)た山が山陰にあります。島根県の真ん中あたりにある三(さん)瓶(べ)山(さん)です。西側から近づくと山(さん)頂(ちょう)が二つ見え、向かって左側の山が高く、右の山が少し低くなっているところまでそっくりですので、ここではカシオペヤ座を「三瓶星」と呼びたいほどです。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)