島根県科学作品展で受賞し、自分たちで作ったけらを手にする加納菜摘さん(左)と野中風花さん=雲南市大東町養賀、大東中学校
島根県科学作品展で受賞し、自分たちで作ったけらを手にする加納菜摘さん(左)と野中風花さん=雲南市大東町養賀、大東中学校
製鉄に用いた差しふいごを操作する加納菜摘さん(左)と野中風花さん=大東中学校
製鉄に用いた差しふいごを操作する加納菜摘さん(左)と野中風花さん=大東中学校
島根県科学作品展で受賞し、自分たちで作ったけらを手にする加納菜摘さん(左)と野中風花さん=雲南市大東町養賀、大東中学校 製鉄に用いた差しふいごを操作する加納菜摘さん(左)と野中風花さん=大東中学校

島根県科学作品展 見事2席入賞
砂鉄や木材集製鉄に挑戦

 加納 菜摘さん 野中 風花さん

 雲(うん)南(なん)市立大(だい)東(とう)中学校(雲南市大東町養(よう)賀(か))1年の加(か)納(のう)菜(な)摘(つみ)さん(13)と野(の)中(なか)風(ふう)花(か)さん(12)は、斐(ひ)伊(い)川(かわ)とヤマタノオロチ伝説の関わりについて科学的に調(ちょう)査(さ)研究し10月に、島根県科学作品展(てん)で2席に当たる県教育委員会教育長賞を受賞しました。県内中学生の上位3作品の一つとして日本学生科学賞にも出品されました。

 加納さんは市立西小学校4年生の時から砂(さ)鉄(てつ)に興(きょう)味(み)を抱(いだ)いて調べており、野中さんは科学研究や美(び)術(じゅつ)制(せい)作(さく)に取り組むクリエイティ部の部員です。2人は、ヤマタノオロチ伝説でオロチの尾(お)からスサノオノミコトが取り出した剣(けん)と、雲南市を流れる斐伊川流(りゅう)域(いき)で盛(さか)んだったたたら製(せい)鉄(てつ)に注目。大東中から半径10キロ以内で、砂鉄や木材などの材料を集めて実(じっ)際(さい)に製鉄に挑(ちょう)戦(せん)しました。

 大東中の敷(しき)地(ち)内には、たたら製鉄ができるたたら場と木(もく)炭(たん)を焼く炭(すみ)小屋があります。研究には4月後半から9月半ばまで取り組みました。斐伊川や三(み)刀(と)屋(や)川で砂鉄を採(と)り、ナラやクヌギの木で木炭を焼きました。鉄を溶(と)けやすくする炭(たん)酸(さん)カルシウムを含(ふく)む宍(しん)道(じ)湖(こ)産のシジミの殻(から)も使いました。実際に粘(ねん)土(ど)で高さ1・1メートル、17センチ四方の炉(ろ)を築(きず)き、1回あたり砂鉄10キロと木炭15キロを投入する操(そう)業(ぎょう)を10回繰(く)り返しました。

 加納さんは「炭を入れるタイミングが一番難(むずか)しく、何度も失敗した」と打ち明け、野中さんは「失敗した理由を考えた」といいます。試(し)行(こう)錯(さく)誤(ご)を繰り返した結果、鉄を含む1・6キロの「けら」と呼(よ)ばれる塊(かたまり)ができました。指(し)導(どう)に当たった増(ます)田(だ)史(し)朗(ろう)教(きょう)諭(ゆ)(60)のアドバイスを受け、けらをグラインダーに当てる実験をした結果、直線状(じょう)の火花が出て、炭(たん)素(そ)が少ない玉(たま)鋼(はがね)に近い良(りょう)質(しつ)な鉄ができたことを実(じっ)証(しょう)しました。

 増田さんは「時間をかけて忍(にん)耐(たい)強く、誠(せい)実(じつ)に取り組んだからけらが出来上がった」と2人の活動をねぎらい、地元の材料を活用した研究が評(ひょう)価(か)されたと言います。

 加納さんは「大きなけらができてうれしかった。奥(おく)出(いず)雲(も)のたたら製鉄に関係する場所を回ってみたい。鉄でジュエリーも作りたい」と意(い)欲(よく)を示(しめ)し、野中さんは「たたら製鉄ができる雲南の魅(み)力(りょく)と土地の豊(ゆた)かさを発見できて良かった」と満足そうに話しています。 

 

プロフィール
【好きな教科】
英語(加納さん)
 国語(野中さん)
【趣(しゅ)味(み)】
 ショッピング(加納さん)
 読書(野中さん)
【将(しょう)来(らい)なりたい職(しょく)業(ぎょう)】
 航空機のキャビンアテンダント(加納さん)
 小学校の先生(野中さん)