不登校やひきこもり、発達障害のある当事者や家族らが鳥取県中部で活動するNPO法人「ピアサポートつむぎ」(河本純子理事長)が17日、倉吉市小田に活動拠点「つむぎ」を開所する。当事者間で情報交換したり、生きる力を育む体験活動を実施したりする。当事者や親が孤立せず、「悩んでいるのは自分だけではないんだ」と安心してもらえる居場所にしたい考えだ。
施設は木造2階建ての空き家を改修。当事者や家族が抱える困りごとや悩みへの理解を深めてもらおうと、1階にサポーターの養成講座や研修会を開くスペースを設けた。2階には専門の資格を持ったメンバーが相談に乗る部屋や、子どもが絵本を読んだり、勉強したりできるスペースを用意した。
開所後は、当事者や親が情報交換する「つむぎカフェ」や、子育ての疲れを解消する「のんびりカフェ」などを計画。シャボン玉遊びや工作など多様なイベントも開催する。
ピアサポートつむぎは、発達障害のある子どもの親の会「保護者のピアサポートの会」と不登校児の親の会「虹の会」が手を携えて活動しようと3月に設立した。公益活動を支援する制度「休眠預金活用」の助成団体に選ばれ、開所資金にめどが立ち、活動拠点が確保できた。
河本理事長(62)は「一人で悩みを抱えるのではなく、気軽に相談し、ホッとひと息ついてもらえる場になればいい」と話した。問い合わせはメールで、tottori.tsumugi@gmail.comまで。
(福間崇広)