2021年の「今年の漢字」は「金」だった。果たして22年は?=2021年12月13日、京都・清水寺
2021年の「今年の漢字」は「金」だった。果たして22年は?=2021年12月13日、京都・清水寺

 今年も残り1カ月を切った。机に置いた一枚のはがきを前に思い悩んでいる。主催者から新聞社に送られてきた「今年の漢字」の応募はがき。今年の世相を漢字1文字で表せと言われても、なかなか難しい▼身勝手に予想すると、『侵』が本命か。「まさか、そこまでしないだろう」と思っていたロシアによるウクライナ侵攻が始まって9カ月が過ぎた。物価高やエネルギー危機など影響は日本にも波及。国民生活に暗い影を落とす▼対抗には『撃』を推したい。夏の参院選街頭演説中に起きた安倍晋三元首相銃撃事件は、国内外に衝撃を与えた。岸田文雄首相は早々に、費用を国費で賄う国葬開催を決めたものの、国民に納得できる説明はされず、それ以降、内閣支持率は低空飛行が続く。この事件を機に、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治家との関係も明るみに出た▼大穴に挙げるなら『密』。2年前に新型コロナの感染防止対策「3密」から今年の漢字に選ばれているが、今回の場合は旧統一教会と政治家の「蜜月関係」が理由。マスコミ報道を受けた「後出し説明」で批判を浴びた山際大志郎前経済再生担当相は閣僚辞任に追い込まれた▼過去3年続けて応募しているのだが、実は一度も当てたことがない。皆さんも頭の体操と思って、気軽に参加してはいかが。今年の漢字の投票結果は「漢字の日」の12日に京都・清水寺で発表される。(健)