<短歌>

 ◇歌林短歌会(松江市)

春来ぬと告ぐる黄花を待ちかねて見れど山茱萸今日も開かず 西  基宜

冬鳥の暇を告げる時季近し明るさ増しゆく東雲の空 佐藤 恵子

猫柳の芽吹きも遅きふるさとの谷の岩間の流れ目に見ゆ 宮本美保子

一万歩越ゆれば万歳してくれる小人住みをり万歩計の中 泉   緑

焼きたてのパンはふわふわ雪道をすべらぬようにつぶさぬ...