宮北千織氏の「天の川」(左)などの現代日本画が並ぶ新館=安来市古川町、足立美術館
宮北千織氏の「天の川」(左)などの現代日本画が並ぶ新館=安来市古川町、足立美術館

 【安来】安来市古川町の足立美術館で、現代日本画壇を代表する作家の作品を集めた新館特別展「季節のうつろい」が開かれている。夏から秋にかけての情景を描いた日本画40点が並び、来場者の目を引いている。8月18日まで。

 院展で活躍中の宮北千織、松村公嗣、小田野尚之各氏のほか、第26回足立美術館賞受賞者の岸野香氏や日本美術院理事長を務めた故松尾敏男氏の作品などを披露している。

 宮北氏の「天の川」は、短冊や星形の飾りを付けたササに、手を合わせて願いを込める女性を描いた作品。ササの緑と赤い衣装の色彩が鮮やかで、七夕のロマンチックな雰囲気が漂う。青を基調とした松村氏の「晨朝(しんちょう)」は、月の光に照らされてぼんやりと浮かび上がったアサガオを幻想的に表現している。

 他にも新緑の山々、夏の海辺、秋の野原といった季節感あふれる力作が並ぶ。木佐布由実学芸員は「各作家の季節の捉え方にも注目し、じっくり鑑賞していただきたい」と話した。

 会期中無休。有料。 (渡部豪)