サッカーワールドカップのスペイン戦後半、ゴールライン際のボールを折り返す日本代表の三笘薫選手(上)。これが決勝ゴールにつながった=2022年12月2日、ドーハ(AP=共同)
サッカーワールドカップのスペイン戦後半、ゴールライン際のボールを折り返す日本代表の三笘薫選手(上)。これが決勝ゴールにつながった=2022年12月2日、ドーハ(AP=共同)

 <家事仕事 二刀流だし二倍速>。オリックスが先日発表した、働きながら子育てをする世代と家族の日常を詠んだ「働くパパママ川柳」の大賞作品である。家事と仕事を掛け持ちし、早くこなさなければならない忙しさを表現している。「うちもそう」と膝を打つ人も多いのでは▼入賞作で目立ったのが「リスキリング」という言葉。<パパ育休 リスキリングは 家事スキル><パパのパパ リスキリングは 育児学>。お父さん、おじいちゃんも家事や育児の「学び直し」が必要なようだ▼とはいえ、現在進行形で、仕事の合間にこなしている人も多い。<ミトマより ギリギリつなぐ 家事・育児>。その姿は昨年のサッカーワールドカップのスペイン戦でゴールラインぎりぎりからパスを折り返し、決勝点を生んだ日本代表の三笘薫選手のよう▼「パパママ目線」以外の作品もある。「子ども目線賞」は9歳の女児が詠んだ<スマホより もっとわたしを 見てほしい>。見ていないようで、子どもは大人の目をしっかり気にしている▼子どもを見守るのは親だけの役割ではない。「見守る目線賞」に選ばれたのは84歳の男性による<団塊が 少子世代の 見守り隊>。これまで家族や日本を支えてきた世代が支えられる側になりながらも、手を差し伸べていきたいという思いを詠んだという。二倍速の生活でも、人のつながりは大切にしたい。(健)