「当たり屋グループが山口県、関西方面から来て被害が続出している」と警戒を呼びかける真偽不明の車両ナンバーリストが、SNS(交流サイト)を通じて県内で拡散されているという。取材を進めると、存在しないナンバーからなる“偽リスト”だと判明。しかも、似たようなリストがSNSが普及していなかった30年以上前から出回っていることが分かった。
(熊本日日新聞・堀江利雅)

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 「怖いと思って長女に転送したけれど、冷静に考えると怪しいと思いました」。SNSこちら編集局(S編)に相談を寄せた熊本市東区の女性(75)は今月1日、市内の友人からLINEでリストを送られた。その友人は、市内の会社で注意喚起のために配られたものを知人からもらったというが、もともとの出どころははっきりしない。

 リストは「緊急連絡」のタイトルでA4判1枚。山口や神戸などの車両ナンバーが33件、一部は車種とともに記載されており、これらの車両が前方を走行中、ブレーキランプを出さずにサイドブレーキを使って急停止すると警告。リストを必ず携帯して当たった場合は相手に示すことや、...