今年は9月29日が中秋(ちゅうしゅう)の名月(めいげつ)、つまりお月見の日です。それまではまだ2週間近くありますね。せっかくですから、お月見を楽しむだけでなく、満月になるまでの月の形の変化を今から観察してみましょう。
今日17日は月が細すぎて見つけにくいかもしれません。明日18日は、太陽が沈(しず)んだ後、細い月が西の空低くに見えます。この日から、毎晩(まいばん)時刻(じこく)を決めて見てみましょう。ここでは午後7時の見え方を説明します。
19日には、少しだけ太った月が、前日よりやや南寄(よ)りに見えます。23日になると、半月になって南の空で輝(かがや)きます。26日には、卵(たまご)のような、レモンような形の月が南東にあるのが分かることでしょう。
そしていよいよ29日のお月見の日、円(まる)い満月は東の空低くに出ています。ここまで、月の形が変わるだけでなく、見える方位も変わってきたことになります。
天気が悪い日もあるので、すべての晩は見られないかもしれませんが、できるだけ多く観察して、どんどん変わる月の形を楽しんでください。カメラやスマホで写真を撮(と)るのもお勧(すす)めです。
なお、満月を過(す)ぎて欠けていく月を観察することもできますが、日に日に月が出る時刻が遅(おそ)くなっていきますので、夜ふかしするのがちょっとたいへんです。
(島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(たけうちみきまさ))
=隔週掲載(かくしゅうけいさい)=