7月7日午後9時半ごろの山陰(さんいん)の星空
7月7日午後9時半ごろの山陰(さんいん)の星空

今年は天の川が見えやすい

 7月7日は七夕(たなばた)ですね。伝説では織り姫星(おひめぼし)と彦星(ひこぼし)が天(あま)の川(がわ)で会う日です。星への願いごとを書いた短冊(たんざく)を準備(じゅんび)した人も多いことでしょう。笹飾(ささかざ)りを作るだけでなく、実際(じっさい)に七夕の星を見てみましょう。

 その日の午後9時から10時ごろ、東の空を見上げると明るい星が目につきます。こと座(ざ)のベガで、これが織り姫星にあたります。その右下に見える、ベガよりもわずかに暗い星が、わし座のアルタイル、すなわち彦星です。

 そして、今年の七夕は天の川を見るのに向いています。毎年七夕の時期なら天の川が見えそうですが、そうではありません。月が明るいときはまったく見えないのです。

 七夕はもともと旧暦(きゅうれき)と呼(よ)ばれる昔のカレンダーの7月7日に行われていました。月の満ち欠けを基準(きじゅん)にした旧暦では、毎月7日の夜は半月よりやや細い月が出て、それほど明るくはなりません。

 ところが、今のカレンダーの日付は月の形とは無関係ですから、年によっては七夕の夜に満月に近い月が出ることもあるのです。逆(ぎゃく)に今年は夜明け近くまで月が昇(のぼ)らないため、旧暦の七夕よりも天の川が見やすいといえます。

 街灯(がいとう)などの明かりを避(さ)ければ、はくちょう座のデネブという星から織り姫星と彦星の間を通りさらに南へと、天の川が流れるように見えることでしょう。残念ながら曇(くも)りや雨だったら、次に晴れた夜に見てください。今年は8月14日となっている、旧暦の七夕に見るのもいいですよ。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)