島根県邑南町中野、石見東小学校の児童がこのほど、地域住民とソバの種まきを体験した。ソバは収穫後、手打ちして食べる予定で、実りの秋を心待ちにしながら丁寧に種をまいた。
1年生9人が学校裏にある畑に集合。住民でつくる「井原そばづくり同好会」の会員から昨年採れたソバの種を受け取り、3センチの深さに種を植え、土をかけて水をやる作業を体験した。
児童はカップに入った小さな種を真剣な表情で一つ一つ土にまき「早く芽が出て!」と全員で合唱しながらじょうろで水をやった。会員から町内に「蕎麦(そば)」という地名があり、昔からそば打ちが盛んだったと聞くと驚いていた。
収穫は10月下旬の予定。同会の神田恵介会長(81)は「種から、食べられるようになるまで育つ過程を見てもらい、町のそばに愛着を持ってもらえたらうれしい」と話した。
(吉野仁士)