島根県が中国電力島根原発(松江市鹿島町片句)の5キロ圏内の住民に、原発事故の際に甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤を配布している。

 安定ヨウ素剤は予防的に服用することで、甲状腺がんを引き起こす放射性ヨウ素の蓄積を低減できる医薬品。対象は40歳未満または妊婦、授乳中の女性、妊娠を希望する全年齢の女性で、40歳以上も希望すれば受け取れる。今回はこれまで受け取っていない人など2280世帯4576人が対象になる。

 配布は14日に始まった。今後の日時と場所は27日午前9時半~古江公民館、午後1時半~生馬公民館▽31日午後1時半~鹿島支所-。

 8月1日から一部薬局でも受け取れる。対象は、そうごう薬局北堀店、さくら薬局黒田店、ナナクサ薬局、ひまわり薬局学園店、すみれ調剤薬局、乃木調剤薬局田和山店、そうごう薬局東出雲店(以上、松江市)▽なかの薬局(出雲市)▽さくら薬局安来赤江店(安来市)▽大東駅前薬局、さくら薬局(以上、雲南市)-の計11店舗。電話予約が必要で、期限は来年2月末まで。

 5~30キロ圏の住民が対象の事前配布は、今年12月から来年1月ごろを予定している。(高見維吹)