島田トンネル内で演奏を披露する安来一中の吹奏楽部員=安来市内
島田トンネル内で演奏を披露する安来一中の吹奏楽部員=安来市内

 【安来】安来市黒井田、島田両町にまたがる県道安来インター線島田2工区の「島田トンネル」(全長194メートル)で11日、市立第一中学校(飯島町)の吹奏楽部と市内の小学生ブラスバンドの演奏会があった。児童生徒36人が建設中のトンネル内に華やかな音色を響かせ、保護者や工事関係者約100人を魅了した。

 島田トンネルは幅員9メートルの片側1車線で、高さ4・5メートル。完成後は山陰道安来インターチェンジと国道9号を結ぶ県道の一部となる。

 演奏会は、新型コロナウイルスの影響で各種イベント中止が相次ぐ中、地域の子どもたちに演奏の機会を提供しようと、建設工事を担う「カナツ技建工業・都間土建特別共同企業体」が企画した。

 トンネルの中間地点にステージを設け、やすぎジュニアブラスバンドの児童4人によるクラシック曲「カノン」の披露で幕開け。安来一中吹奏楽部はジャズの「宝島」や星野源さんのヒット曲「恋」など6曲を軽快に奏で、最後は児童生徒が人気曲「マリーゴールド」と「パプリカ」を合同演奏して締めくくった。

 安来一中吹奏楽部の青戸智子部長(15)=3年=は「トンネル内での演奏は音の響きが独特で印象深かった。このような貴重な機会を設けていただき感謝したい」と笑顔で話した。 (渡部豪)