
吐いた後は脱水が心配ですが、何をいつ飲ませたらいいのか、判断が難しいです。吐いた物を処理するポイントも知りたいです。
子どもが吐く原因で多いのは、いわゆる「腸感冒」です。腸感冒は山陰地域の方言で「胃腸の風邪」という意味です。

医学的には、ノロやロタなど、何らかのウイルス感染が原因で胃腸症状が出ていると考えますが、全部ひっくるめて腸感冒と言っています。
一般的に腸感冒は、嘔吐でスタートします。感染したウイルスのせいで胃腸がまひし、食事や水分をとっても胃腸が動かず、吐き出してしまうのです。
12~24時間程度はこのまひ状態が続き、吐き気・嘔吐が続きます。12~24時間経過すると、感染したウイルスを外に出そうとして、今度は下痢になります。下痢は2~3日続くことが多く、場合によっては1週間程度続くこともあります。
水分をとるタイミングととしては、嘔吐開始から12時間以上経過したところで、少量から飲ませていくのがベストだと思います。吐き気が続く中で一気に飲むと、また吐いてしまい、摂取した水分だけでなく、胃液などの体にとって大切な成分も吐き出されてしまい、プラスよりもマイナスが多くなってしまいます。
それでも何か飲むとするなら、浸透圧が調整してある「OS-1」などの経口補水液がお勧めです。24時間以上経過しても吐き気・嘔吐が続いている場合は、点滴などの処置が必要なことがあるので、無理せず医療機関を受診して下さい。
嘔吐物には少なからずウイルスが入っています。胃腸炎系のウイルスはアルコール消毒に強いものが多いため、次亜塩素酸での処理が望ましいです。