日本酒を楽しむ「女酒会」のメンバー=益田市駅前町、マスコスホテル
日本酒を楽しむ「女酒会」のメンバー=益田市駅前町、マスコスホテル

 【益田】首都圏などで働く女性たちが日本酒を楽しむ「女酒会(じょしゅかい)」が25日、益田市駅前町のマスコスホテルであった。大手企業などで勤務する女性らが浴衣姿で島根の地酒や伝統芸能の石見神楽を堪能した。

 会の代表の伊藤かつらさん(60)が益田市にほれ込み、島根県で初めて開催した。伊藤さんはコロナ禍でマスコスホテルを利用し、ホテルの良さと益田の魅力を知り、益田での開催を企画した。会は日本酒を楽しむ女性たちの集まりで、東京都内や東北など各地で年7、8回開く。

 外資系企業勤務や経営者など14人が参加した。ホテル内の「マスコスバー アンド ダイニング」で、地元の酒店・金吉屋商店(益田市久城町)と澄川酒造場(萩市)の担当者が日本酒を用意した。女酒会のメンバーは銘酒の「扶桑鶴」や「初陣」「東洋美人」などとともに高津川のアユや益田産の野菜を使った料理に舌鼓を打った。

 最後は石見神楽久々茂保存会が代表的演目「鍾馗(しょうき)」を披露し、益田の伝統文化も体験した。伊藤さんは「島根の日本酒は優しく洗練されたお酒が多かった。料理や神楽も含め、ここにしかない価値があるので多くの人に知ってほしい」と話した。マスコスホテルの洪(こう)昌督(しょうとく)社長(44)は「益田のファンが増えていることがうれしい。地元の人間として、より誇りが持てる」と喜んだ。(藤本ちあき)