平田一式飾りの制作に励む3年生=出雲市平田町、平田高校
平田一式飾りの制作に励む3年生=出雲市平田町、平田高校

 出雲市平田町、平田高校の文化祭で展示する「平田一式飾り」が27日、完成した。平田一式飾り保存会(大谷厚郎会長)の指導を受けて30年来、毎年制作し、今年はアニメのキャラクター、ネコのマスコット2体を作った。

 3年生の各クラスと生徒会の代表計10人が19日から1日2時間ずつ、保存会のメンバー6人に教わりながら制作した。

 今回は生徒たちが「かわいいキャラクターを表現したい」と、ギターで弾き語りをするネコと、刺股を手にするネコをテーマにした。2体で計約400個の陶器を使用。ギターのペグにはミルクポット、刺股の柄は一輪挿し、耳はサザエの形をした器などさまざまな陶器を用いた。

 生徒会役員の三成優輝さん(17)は「針金の使い方を覚えるのに苦労したが、いい出来栄え。みんなに見てほしい」と話した。

 28日に体育館に運び、29、30の両日の文化祭で一般公開する。

 平田一式飾り(出雲市無形民俗文化財)は、江戸時代後期に表具師の桔梗屋重兵衛が茶道具一式で大黒天を作り平田天満宮に奉納したのが起源とされている。

(佐藤一司)