5月末の長野県・志賀高原。日陰にまだ雪も残る山あいの道に、雨にもかかわらず、早朝から双眼鏡やカメラを手にバードウオッチングをする7人の米国人バーダーらの姿があった。

 鳥の鳴き声に耳を澄まし、木々の間を行き来する姿を追う。スキー客や、修学旅行、予備校合宿の客が多いこの地で、海外からのバーダーを見ることはほとんどない。

 「鳥はどうでした? 地元の食材も使ったディナーを用意しました」。古くから続く「ホテルタキモト」の食堂で、オーナーの...