Q.誤飲・誤えん予防のポイントは?


 小さなおもちゃやボタン電池の誤飲が心配です。食べ物を口いっぱいに頬張ることもあって、のどにつまらないかひやひやします。予防のポイントや万一飲み込んでしまった時の対処法を教えてください。

YUBI先生の回答


 子どもは何でもすぐに口に入れてしまいますよね。特に5カ月~1歳半ごろまでは、興味を覚えたものをなめたり、口に入れたりすることが多いです。

身の回りに誤飲の危険があるものはたくさん。対処法を覚えておこう(YUBI先生提供)

 これは発達の一つとして、大切なことではありますが、注意も必要です。

 最も気を付けなければならないものとして、ボタン電池、たばこ、ホウ酸団子などが挙げられます。

 これらを飲み込んでしまった場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。休日や夜間は受診を迷うかもしれませんが、迷わずGOです。

 飲み込んではいけないものが胃に入る誤飲、食べ物や異物(おもちゃなど)が気管に入る誤えんは、窒息の危険もあります。乳幼児の口に入る最大サイズは4センチといわれており、4センチ以下のものは口に入ってしまいます。特に気道をふさぎやすく窒息の恐れがあるサイズは0・5~2センチといわれています。

 ペットボトルのフタやスーパーボールなどは身近なものですが、注意が必要です。食べ物や異物がのどに詰まってしまったら、子どもを大人の腕や、太ももの上にうつぶせにし、頭を低くして、左右の肩甲骨の真ん中あたりをたたきましょう。

 すぐに出てこない場合は救急車を呼び、呼吸が止まってしまったり、意識がなくなったりしてしまった場合は、救急車が来るまで胸骨圧迫(心臓マッサージ)をお願いします。

 何でもかんでも口に入れることがなくなった、2~3歳の子でも、口に食べ物を入れた状態で走り回ったりすると誤えんの危険があります。落ち着いて食事を取る習慣を身につけることも大切なポイントだと思います。

ドクター・ユビさん プロフィル
 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、8児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。


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