Q.鼻血が出たらどうする?


 鼻血が出たとき、「上を向くように」と子どもの頃に教わりましたが、今は違うようですね。正しい対処法を教えてください。

YUBI先生の回答


 鼻血が出たら「上を向くように」とか「首の後ろをトントンたたく」とか、子どもの頃に、友人同士でいろいろ言っていたことを思い出します。今から思うと、結構怖いことをしていんだと、はっとします。

鼻血が出ても慌てないことが大切。落ち着いて対処しよう(YUBI先生提供)

 まず、「上を向く」ですが、上を向くと鼻血がのどの奥を垂れてきます。そのため、鼻血を飲み込んでしまうことになります。血が胃の中に入ると、胃酸と混ざり合うため気持ち悪くなり、吐いてしまうことがあります。


 また、鼻血がのどのあたりで固まってしまうと、窒息の恐れが出てきます。ですので、上を向くのは絶対にやめましょう。

 「首の後ろをトントンたたく」については、全く止血効果はなく、首を痛めるだけなので、これもやめましょう。

 では、鼻血が出たら、どうしたらいいのか。まずは落ち着きましょう。基本的に鼻血はほとんどの場合で止まりますので、慌てないことが大切です。少しうつむいていすに座り、ティッシュなどを鼻に詰め、小鼻(鼻の両側にある膨らんだところ)を5分程度押さえましょう。これで、ほとんどは止まります。

 ただ、鼻血が癖になってしまっている場合などは、10分程度かかることもあります。その間、口の中に鼻血が垂れてきたら、飲み込まずに吐き出しましょう。10分以上押さえても止まる気配がなければ、危険な鼻血の可能性があります。医療機関を受診するようにしてください。
 

ドクター・ユビさん プロフィル
 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、8児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。


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