【コッタヤム=編集局・杉谷健司】山陰インド協会のインド経済視察団(会長・松尾倫男山陰中央新報社社長)が18日、南部ケララ州の新聞社マラヤラ・マノラマを訪ね、同社と山陰中央新報社が連携し、ケララと山陰両県の情報を相互発信する方策を探ることで一致した。それぞれの地域に対する理解を深め、経済交流拡大につなげる。
マノラマ社は人口約3300万人のケララ州で最大の新聞社。発行部数150万部、購読率81%を誇る。
コッタヤムの同社本社で松尾会長は、2013年の協会発足以来、インド人材の受け入れやインドへの企業進出を支援してきたものの、成果は限定的だと説明。「経済交流を広げるため、それぞれの地域の社会や自然、習慣を互いにもっと知る必要がある」と強調し、マノラマ社と山陰中央新報社の記事交換などを念頭に、相互情報発信事業の立ち上げを提案した。
マノラマ社編集マネジャーのジェイコブ・マシュー氏は「思いは受け止めた。何ができるか検討したい」と応じた。別の同社幹部は、国内外の作家や芸術家らを招いて25年に開く大規模イベントで、日本の文学や音楽、料理などをメインに紹介する構想を示した。
視察団(15人)は21日に帰国する予定。