「核兵器は明らかな国際法違反だ」。1995年11月7日、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)法廷に、当時広島、長崎の市長だった平岡敬氏(93)と伊藤一長氏(故人)の声が響いた。2人の陳述は、日本政府の立場とは異なる内容。圧力に抵抗し、被爆地の声を届けた。翌96年7月8日、「核兵器の威嚇、使用は国際法に一般的に反する」とする画期的なICJの勧告的意見が実現した。だが、それから25年、核兵器禁止条約が発効した今も、被爆地と政府との溝は埋...
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