42枠が準備された松江市議選のポスター掲示板=2日午後、松江市殿町
42枠が準備された松江市議選のポスター掲示板=2日午後、松江市殿町

 自宅近くの桜並木の下に松江市議選のポスター掲示板が設置された。4年に1度の「ミニ統一地方選」の季節を迎えた。中山間地域は無投票の可能性が高い選挙がある一方、松江市議選は定数31に対し、現時点で8オーバー。42枠ある掲示板がほぼ埋まりそうだ。告示が3日後に迫った出雲市議選も定数30に対して39人が立候補を予定。松江、出雲いずれも合併以降、最多の新人が名乗りを上げる。政治を考えるいい機会になる。

 当方は51歳の団塊の世代ジュニア。同年齢は現役世代で最も多い210万人で、昨年の出生数72万人の約3倍だ。厚生労働政務官を務めた同学年の参院議員と「われわれの世代が頑張らないといけない。社会の『お荷物』になってはいけない」と話したことがある。

 例えば「2040年問題」。団塊の世代ジュニアが65歳になる40年以降に高齢者人口がピークを迎える。労働力不足が深刻化し、年金や医療費などの社会保障費が増える。社会全体の問題だ。

 人口が多い世代。本気で動けば、どの年代の候補も無視はできないはずだ。受験戦争や就職氷河期、景気低迷…。時々で不遇の時代を経験したからこそ、社会に広がる将来不安の根源がどこにあるかが分かる世代でもある。

 毎日何となく過ごしていれば生活が保障される時代ではない。夏には参院選がある。政治家になるのは難しいかもしれないが、われわれには1票がある。(添)