―旧市役所本庁舎は昨年3月に民間譲渡の方針を示したが、公募に至っていない。今春閉館した美術館「水の国」など現在利用のない大型施設の扱いはどうなっているのか。

 「旧市役所本庁舎は行政文書の保管庫の役割を現在も果たしており、建物を明け渡せる準備が整っていない。文書の仮移転先の確保ができ次第、民間譲渡の公募をかける。現在の姿や形を残し、一定年数の保有といった条件案はおおむねまとまっている。水の国は多くの美術品が残っていて著作権を持つ作者との調整が終わっていない。建物は利用希望があれば対応するが、美術品の取り扱いが決まり次第、解体に向けた計画を進めたい」


 ―老朽施設の扱いが課題になっている。対処の必要性は。

 「統廃合を経て廃校した旧小学校校舎は、多くは貸し付けなどでの利活用できている。一方、老朽化が進んでおり、解体して土地の処分を検討するが、他事業と絡ませないと解体費用は一般財源での捻出が求められる。財政規模が大きくない中、他の事業と比べて優先順位が下がってしまうのが現実だ」

 ―江の川水害を受け、国が10年で250億円を...