このコラムで過去数回、インターハイ(全国高校総体)の予選となる島根県高校総体を取り上げてきた。サッカー男子の立正大淞南や、ソフトテニスの行田理佐子・野尻りむペア(松江南)は、県代表としてインターハイに出場する。
一方で、県総体後に中国大会を勝ち抜かなければ出場できない競技もある。そのうちの一つが陸上競技。多くの種目は6位までにインターハイの出場権が与えられ、中国5県の有力選手が集まる争いは熾烈(しれつ)を極める。
本年度の中国高校陸上(中国高校陸上対校選手権大会兼全国大会中国地区予選会)は、6月20日から22日まで広島市のホットスタッフフィールド広島で行われ、トラック種目ではフィニッシュライン(ゴール地点)を巡る多くのドラマがあった。前回に続いて今回も特別編で『フィニッシュラインの向こう側』として、島根の女子ランナーをピックアップする。
初日の6月20日午前、女子1500メートルの予選が行われた。筆者が当初注目していたのはケニアからの留学生、ジャネット・ジェプコエチ(岡山・倉敷3年)。昨...