前線の停滞で大気の状態が不安定となった山陰両県は11日、各地で降雨があった。土砂崩れや倒木で県道の通行止めが発生したほか、交通ダイヤが乱れた。松江、鳥取両地方気象台は12日も両県で降雨があるとし、土砂災害への注意を呼び掛けている。
両地方気象台によると、9日の降り始めから11日午後4時までの降水量は、七日市(島根県吉賀町)229・0ミリ▽鹿島(松江市)182・0ミリ▽大山(鳥取県大山町)170・5ミリ▽大田170・0ミリ▽西津田(松江市)166・0ミリーとなった。
島根県吉賀町は11日午前9時半に、町内全域2910世帯、5460人に対し高齢者等避難を発令。午後8時10分に解除した。
道路は、吉賀町椛谷で県道脇の斜面が崩れ、大田市大田町の県道では倒木が発見されたためいずれも全面通行止めとなった。
JR西日本は、山陰線の出雲市ー浜田駅間、益田ー下関駅間、木次線全線などで運転を終日取りやめた。
12日は、山陰線益田ー下関駅間、山口線益田ー宮野駅間などで始発から運転を見合わせる。
両地方気象台によると、12日にかけて前線が停滞し大気の不安定な状況が続く。同日午後6時までの24時間雨量は、多いところで島根県東部80ミリ、西部100ミリ、鳥取県全域80ミリを予報する。
この雨で、雲南市・島根県奥出雲町の尾原ダムなど、主要ダムの貯水率は一定程度回復した。
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