出雲市浜町の出雲文化伝承館でこのほど、謎解きイベントがあり、親子連れなど40人が楽しみながら芸術文化に触れた。
子どもなど若い世代にも日本画や伝承館を身近に感じてもらおうと、初めて企画した。参加者は同市出身の日本画家・竹田霞村(かそん)(1884~1955年)の企画展や市指定文化財の出雲屋敷、出雲流庭園について解説を受けた。
館内にちりばめられたヒントを参考に、スマートフォン上で対話形式のクイズを解き明かしていった。
五味朋子学芸員は霞村の作品「高山暮色」について、家々から煙が立ち上り、山には雲がたなびく夕暮れ時を描き「『八雲立つ』という言葉もあるように、この地ならではの情景に幼い頃から触れて描いたのだろう」と解説した。
謎解きでは山から出ているものが問われ、子どもたちが答えると「出雲の人は北山を見て天気を判断するという話もある」との豆知識も伝えられた。
同市斐川町荘原から家族5人で参加した会社員河瀬理恵子さん(40)は「こういう機会のおかげで初めて来ることができた」と話した。
(今井菜月)