大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国。分断されたままの2国の未来は見通せない。いつか統一できるのか。そもそも、統一とは何なのか。
在日コリアン3世として群馬県に生まれ、「永住帰国」して韓国に住むジャーナリスト、徐台教(ソ・テギョ)さん(46)が9月末、初の著作「分断八〇年 韓国民主主義と南北統一の限界」(集英社クリエイティブ)を出版した。
韓国現代史をひもときながら、南北分断と統一問題を考えるのがこの本のテーマだ。長い分断は、今の韓国社会に何をもたらしたのか。来日した著者に話を聞いた。(共同通信=角南圭祐)
▽「朝鮮半島の歴史を背負う」
Q 本のテーマもそうですが、各章に挿入されたコラムが自分史になっていて、若い頃から南北朝鮮の統一をテーマに生きてきたようですね。脱北者との交流や取材もずっと続けています。その原動力は何ですか。
A 「知りたい」というのがあります。私が生まれた時から、親の世代から、分断は続いて...