広島県境に近い島根県邑南町鱒渕の二ツ山(標高530メートル)の頂上で、雲海と朝日を眺めるイベントが24日あった。雲海の名所が多い邑南町でも知る人ぞ知る場所で、地元の町民ら18人が、地形と気候が織りなすハーモニーに、しばし言葉を忘れて見入った。
午前5時半、参加者が田所公民館(下田所)に集合し、車に乗り合わせて出発した。
二ツ山の登山道に到着した後、約10分ほどかけて歩くと頂上に着く。眼下一面に雲海が広がる光景に「わー、すごい」と歓声が上がった。


日の出を待ち、午前6時20分ごろに、太陽が昇り始めた。雲海の周辺は、ブルーからオレンジ色が支配する。

頂上では、企画した田所地区の住民グループ「どがあずしょう会」(三上結城会長)が無料でトーストとコーヒーを振る舞い、景色を眺めながら優雅な朝食を味わった。
邑南町山田の石岡美生さん(40)は「日中に登ったことはあったが、朝に登るのは初めてだ。みんなでなかなか見られない景色を楽しめてよかった」と笑顔を見せた。

イベント開催に当たっては、今春からどがあずしょう会が頂上の景観を良くするために草刈りなどに汗を流し、整備してきた。30、31日と11月3、7日も開催予定で、各回の定員は10人。問い合わせと申し込みは田所公民館、電話0855(83)0518。
(糸賀淳也)