女性が舞い手も奏楽も務める珍しい神楽団「女子神楽同好会舞姫社中」が17日、浜田市を拠点として生まれた。同市や江津市、大阪府、山口県から集まった18~76歳の22人が参加。初顔合わせに続き、演目「大蛇(おろち)」に使う蛇胴や蛇頭(じゃがしら)に触れて活動の意欲を高めた。今後、月3回練習に励み、2022年3月の初公演を目指す。
子ども神楽では女子が担い手になることは珍しくなく、女性の神楽ファンも多いことから、石央文化ホール(浜田市黒川町)が発案し参加を募った。島根県西部の伝統芸能・神楽を含むストーリーが19年に日本遺産に認定されており、機運の盛り上がりも後押しになった。
今後は、舞の基本とされる儀式舞「塩祓(しおはらい)」、人気演目の大蛇と「恵比須(えびす)」、奏楽を習得する。同ホールで設立会があり、一人一人が自己紹介と意気込みを述べた。指導する浜田石見神楽社中連絡協議会のメンバーによる大蛇と恵比須を鑑賞後、蛇胴や蛇頭を触ったり着たりし「長さや重さはどれくらいですか」「どうやって(蛇胴を)動かしてますか」などと質問した。
幼い頃から神楽を見ていたという浜田市長沢町の会社員、河本菜々映さん(25)は「神楽がずっと好きでやりたいと思ったが、男性が多く、踏み込みづらかった。鬼をやってみたい」と笑顔を見せた。同市野原町の大学教員、豊田知世さん(39)は「石見神楽を見たときは感激した。迫力ある音には心が動く。貴重な体験だ」とうれしそうだった。
(陶山貴史)...
【朝刊先読み!】女性が神楽舞う 「舞姫社中」発足
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