太陽の直径の54%が欠けたところ。今回の日食では、最大でこの程度欠ける=2012年5月21日、三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)
太陽の直径の54%が欠けたところ。今回の日食では、最大でこの程度欠ける=2012年5月21日、三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)

6月21日、観察のチャンス

 6月21日、日本を含(ふく)むアジアやアフリカなどで、太陽が月におおいかくされる日(にっ)食(しょく)が起こります。昨年も山陰(さんいん)地方では、太陽の一部が月におおわれる部分日食が2回ありましたが、1月は厚(あつ)い雲にはばまれ、12月も雲間から少し見られた程(てい)度(ど)でしたので、今度こそ晴れてほしいところです。

 松(まつ)江(え)では、太陽が欠けたように見え始めるのが午後4時2分、最も欠けた状(じょう)態(たい)になるのが5時8分です。このとき、太陽の直径の54%が月にかくされます。そして、部分日食が終わるのは6時7分です。山陰では、数分の違(ちが)いはあるものの、どこでもほぼ同じように見られます。

 日食を観察するときは、決して太陽を直(ちょく)接(せつ)見ず、目を守るため専用(せんよう)の日食メガネを使用してください。日食メガネがない場合は、太陽の光を厚紙に開けた針穴(はりあな)に通して地面へ映(うつ)したり、小さな鏡で反(はん)射(しゃ)させて壁(かべ)に映したりすることで、欠けていく太陽の像(ぞう)を安全に観察できます。

 ところで、日食は1年に2回は必ず起こり、たまに3回か4回起こる年もあります。ただ、それは地球全体での話で、日食ごとに見られる地(ち)域(いき)は限(かぎ)られます。一つの場所からは日食が見られる年もあれば見られない年もあり、それで珍(めずら)しい現(げん)象(しょう)だと感じられるのです。今後も毎年世界のどこかで日食がありますが、山陰から見える日食は、今回を逃(のが)すと2030年6月1日まで10年間待たなければなりません。

 梅(つ)雨(ゆ)の最中ですから晴れない可(か)能(のう)性(せい)もありますが、そんなときはほかの地域の公開天文台などで行われるインターネット中(ちゅう)継(けい)の映像(えいぞう)を見るのもよいでしょう。20年代の貴(き)重(ちょう)な日食の機会をぜひ楽しんでください。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)