気温が40度に到達した埼玉県熊谷市で、日傘を差して飲み物や携帯型の扇風機で涼をとる女子高生=1日午後
気温が40度に到達した埼玉県熊谷市で、日傘を差して飲み物や携帯型の扇風機で涼をとる女子高生=1日午後

 熱中症は本当に怖い。連日救急搬送があり、米子市では高齢男性が熱中症とみられる症状で亡くなった。例年より短かった梅雨の間も真夏日が続いた。暑さに慣れていないと急激な気温上昇に体が適応しにくく、発症リスクは高まる▼個人的に熱中症で搬送された経験がある。米子勤務だった4年前の7月、大阪に高校野球を観戦に行った。帽子とゆったりした服を着用。ぬるい経口補水液、お茶、塩分タブレットを口にし、対策はした〝つもり〟だった▼試合が終わりしばらくすると頭痛がした。そのまま高速バスに乗り、JR米子駅に着く直前、車内で吐いた。目の前の大型店近くまで歩いたが、吐き気と頭痛で道路に倒れ込んだ。気が付いた大型店の店員が消防に通報。病院での治療中も吐き続けた▼振り返ると早朝の出発で睡眠不足。朝食は食べず、体を冷やせるものを持参しなかった。暑さに慣れていなかったせいで、外気で暑いのか、自分の体が熱いのかも分からなかった。それ以降は睡眠を取って朝食も食べ、冷たい飲み物を持って行くことを心がけている。中身を凍らせたペットボトルで脇の下や太ももの付け根を冷やす。反省を踏まえた対策だ▼暑さも本格化してくるだろう。「暑さに強い」など過信は禁物。熱中症は室内でも起こり得る。4年前、救急車が来るまで車椅子を出し、日陰に入れてくれた店員の皆さんには感謝しかない。(目)