国立劇場で披露する「塵輪」の動きを確かめるメンバー=浜田市金城町七条、ふれあいジムかなぎ
国立劇場で披露する「塵輪」の動きを確かめるメンバー=浜田市金城町七条、ふれあいジムかなぎ

 国立劇場(東京都千代田区)の石見神楽公演を控え、浜田石見神楽社中連絡協議会10社中のリハーサルが17日、浜田市金城町七条のふれあいジムかなぎであった。31日の本番前、市内で行われるのは最後。出演者が舞台での立ち位置や動きを確認し、気を引き締めた。

 新型コロナウイルス禍の影響で当初予定された2020年8月が延期され、ようやく実現する舞台は、10社中計68人が「塵輪(じんりん)」「恵比須」「天神」「大蛇(おろち)」など9演目を披露。

 午前、午後6演目ずつ演じる本番を想定したリハーサルは、3月から重ねてきた月1回の練習の仕上げとして、それぞれ通して実施。塵輪では二神・二鬼を演じる4人がスピード感あふれる立ち合いを確認。屋内公演最多となる50頭もの大蛇も、迫力いっぱいの動きを確かめた。

 最年少の中学1年生で、石見神楽周布青少年保存会に所属する佐々岡陽聡(ひさと)さん(13)は大蛇の1頭。「大舞台なので緊張するが、神楽の魅力を知ってもらえるように頑張りたい」と意気込みを語った。

 協議会の長冨幸男会長(76)は「躍動感のある舞を見ていただきたい」と話し、公演の成功を祈った。
     (青山和佳乃)