1993年10月、W杯出場を逃し、座り込む三浦知良選手(右)=ドーハのアルアハリ競技場(共同)
1993年10月、W杯出場を逃し、座り込む三浦知良選手(右)=ドーハのアルアハリ競技場(共同)
JFL大阪戦の前半、ゴールを決めて駆け出す三浦選手(右)=12日、三重県鈴鹿市
JFL大阪戦の前半、ゴールを決めて駆け出す三浦選手(右)=12日、三重県鈴鹿市
1993年10月、W杯出場を逃し、座り込む三浦知良選手(右)=ドーハのアルアハリ競技場(共同)
JFL大阪戦の前半、ゴールを決めて駆け出す三浦選手(右)=12日、三重県鈴鹿市

 4年に1度のサッカーの祭典ワールドカップ(W杯)が中東のカタールで開幕した。日本の1次リーグ3試合のうち2試合が行われるのが、あの悲劇の舞台となったドーハだ▼1993年10月、米国大会に向けたW杯アジア最終予選に臨んだ日本はイラクに勝てば突破が決まったが、終了間際に同点とされ夢を絶たれた。今も語り継がれる「ドーハの悲劇」。ピッチに力なく座り込む〝キングカズ〟こと、FW三浦知良選手の姿を思い出すファンも多いだろう▼日本は続くフランス大会で悲願の初出場を果たして以降7大会連続でW杯に出場している。ところが、フランス大会の最終選考で代表から漏れたカズは、その後もW杯とは無縁だった▼93年のJリーグ発足時から日本サッカー界を盛り上げてきた背番号11は、JFLにカテゴリーが変わったものの、55歳の今も鈴鹿ポイントゲッターズ(三重)で現役を続ける。12日のFC大阪戦で今季2ゴール目を決め、自身が持つJFL最年長ゴール記録を55歳259日に更新。きのう、松江市営陸上競技場であったFC神楽しまねとの今季最終戦も出場し、山陰のサッカーファンを沸かせた▼W杯を「サッカーの頂点」と表現し「55歳になっても同じような憧れを抱ける」と語るカズ。日本―ドイツ戦などを現地観戦し、動画投稿サイトでリポートするという。あの悲劇から29年。因縁の地で何を語るのだろう。(健)