島根県西部で盛んな伝統芸能・石見神楽をまちづくりに生かす機運を高めるため、益田市が独自に5月20日を「石見神楽の日」に制定した。2019年の同日に、石見神楽が構成文化財のストーリー「神々や鬼たちが躍動する神話の世界~石見地域で伝承される神楽」が日本遺産に認定されたことにちなんだ。市が13日に発表した。
石見神楽の日は、市民有志でつくるプロジェクトチーム「Iwamiカグラボ」が制定を提言。今年は、同日を含む16日から23日までを石見神楽ウイークと題して、民間の実行委員会が神楽公演やパレードなど多彩なイベントを開くことから、神楽を通した地域活性化の動きをサポートしようと制定を決めた。
市観光交流課の岡崎健次課長は「石見神楽が地域ごとに独自の進化、発展を遂げ、地元に根付いていることを再認識し、広くまちづくりに生かす意識を醸成したい」と話した。20日午前11時半に同市常盤町の市庁舎に記念懸垂幕を掲げて制定を周知する。
市は1983年の「58水害」を受け、同年12月に市民防災の日(7月23日)を独自に制定している。 (中山竜一)