11月初め午後10時、11月中ごろ午後9時の山陰(さんいん)での空
11月初め午後10時、11月中ごろ午後9時の山陰(さんいん)での空

明るさの変わる代表格

 夜空には、明るい星もあれば暗い星もあります。よく1等星や2等星というように、星の明るさは等級で表します。すぐに目に付くほど明るい星が1等で、それより暗いほど2等、3等と数字が大きくなり、肉眼(にくがん)でなんとか見える星が6等です。小数点を付けて、1.5等などと細かく表すこともあります。

 さて、星の中には、明るさの変わるものがあり、変光星(へんこうせい)と呼(よ)ばれます。くじら座(ざ)のミラは「不(ふ)思(し)議(ぎ)な星」という意味を持つ、代表的な変光星の一つです。

 ミラは、明るいときは2等ではっきりと見え、暗いときには10等、つまり望遠鏡(ぼうえんきょう)がないと見えない明るさになります。その変化がおよそ330日の周期で繰(く)り返されます。ただし、毎回2等にまで明るくなるわけではなく、3等にもならないときもありますし、周期も多少長くなったり短くなったりします。

 そのような変化は、ミラが、例えば太陽のように安定して光る星とは違(ちが)い、ふくらんだり縮(ちじ)んだりすることによって起こります。これは間もなく寿(じゅ)命(みょう)を迎(むか)える星の特(とく)徴(ちょう)で、縮んだときに明るくなるのです。

 今、ミラはよく見えていて、11月上旬(じょうじゅん)か中旬に最も明るくなると予想されています。10月上旬ですでに3等でしたので、今回は2等まで明るくなると期待できます。

 ミラを探(さが)してみましょう。今の時季、高いところに見える秋の四(し)辺(へん)形(けい)の東側の辺を南に延(の)ばしていくと、くじら座のディフダが見つかります。2.0等のディフダから東に目を向けると2.5等のメンカルという星があり、その途(と)中(ちゅう)にミラがあります。図を参考にして見つけ、それらの星と明るさを見(み)比(くら)べてください。

 そして、年末に向けて暗くなる様子も観察すれば、この星が変光星だと実感できますよ。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)