64歳以下を対象とする新型コロナウイルスワクチンの一般接種について、山陰両県の6町村が今月中に始め、21市町が7月中の開始を計画している。先行する高齢者向けの完了にめどがついた小規模自治体から順次、実施する形。両県38市町村のうち多くが、64歳以下の中でも基礎疾患のある人などを優先する方針だ。

 両県の市町村では、人口千人未満の自治体や離島で16歳以上への接種を認める国の通知に基づき、島根県知夫村が4月に開始。

 高齢者向け接種の完了にめどが立ち、準備が整った自治体から対象を広げるよう政府が求める中、今月には同県内で津和野町、鳥取県内では大山町など5町村が続く。

 7月は島根県内で9市町、鳥取県内で12市町が始め、島根県隠岐の島町は8月中を予定。残る両県9市町は高齢者人口が多く、調整中となっている。

 64歳以下の対象については現時点で、半数程度が優先区分を設け、段階的に接種する方針。年代、高齢者施設の従事者、基礎疾患の有無などで分ける。基礎疾患のある人の把握は事前申告を受けたり、64歳以下全員に接種券を送った後に連絡を求めたりして対応するという。

 一方、10代も対象となるため、鳥取県若桜町保健センターの山根葉子所長は「保護者に同伴を求めるかどうかを考えないといけない」と指摘。関係機関との協議が必要とする。

 高齢者向け接種と比べて64歳以下は働く世代や学生が多いため、接種可能日の設定も課題。浜田市の久保智新型コロナウイルスワクチン対策室長は「現役世代は仕事などで日程調整が難しくなる」と述べ、土日に集団接種を組むなどの対策を検討するとした。

 政府は職場や大学など職域での接種申請を受け付け、全国だけでなく、両県内でも実施の動きが出ており、鳥取県三朝町の毛利純健康福祉課長補佐は「医師や看護師の確保で競合しないか心配だ」と話した。(取材班)