『10歳から考える「好き」を強みにする生き方』ほか
『10歳から考える「好き」を強みにする生き方』ほか

 みなさんは大人になった時、どんな仕事をしてみたいですか? 一度は自分の将来(しょうらい)について思い描(えが)いたことがあるでしょう。

 そもそも人はなぜ働くのでしょうか。働いて得(え)たお金で、住む家を建てたり、ごはんを食べたり、洋服を買ったり。遊びに行くのもお金がかかりますよね。つまり生きていくために働くのですが、それだけではありません。

 働くことで誰(だれ)かの役に立っているのです。例えば野菜や果物を作る農家の方がいるから、おいしく食べることができるのです。そうやって誰かのために誰かが仕事をして、社会が成り立っています。

 社会のひとりとして働くのであれば、できれば好きなことを仕事にしたい、と考える人もいるでしょう。好きなことは得意(とくい)なことにつながり、可能性(かのうせい)が広がりますよね。

 『10歳(さい)から考える「好き」を強みにする生き方』(宝槻泰伸(ほうつきやすのぶ)・監修(かんしゅう)、えほんの杜(もり))は、好きなことを仕事にするためのヒントが書かれています。働き方の価値観(かちかん)は時代とともに変化して、自分らしく働きたいと考える人が増(ふ)えています。

 何が自分に向いているのかまだわからない人も、興味(きょうみ)があることにチャレンジすることで「好き」に出合える、行動してみようと勇気をもらえる本です。

 では「好き」に出合えたら、どうしたらよいでしょう。『続ける力』(鳥居志帆(とりいしほ)・マンガイラスト、旺文社(おうぶんしゃ))は、続ける方法をマンガ形式で楽しく理解(りかい)できます。

 〝なりたい自分〟に近づくためには続けることが大切、まさに「継続(けいぞく)は力なり」ですね。

 でもやる気が出なかったり、つらい時もあったりするでしょう。そんなときの工夫や気持ちの切り替(か)えの仕方も載(の)っています。

 最後に『なりたい!が見つかるお仕事図鑑(ずかん)』(朝日新聞出版(しゅっぱん)・編著(へんちょ)、朝日新聞出版)を紹介(しょうかい)します。450以上の職業(しょくぎょう)・職種について仕事の内容(ないよう)を知ることができます。働く人のインタビューも参考になります。必要な資格(しかく)もチェックしてみてください。

 AIに関わる未来の仕事も載っていますので、みなさんが大人になったころにはどんな職業や職種が増えているのか、想像(そうぞう)するのも楽しいと思います。

 (益本亜希子(ますもとあきこ)・浜田(はまだ)市立中央図書館司書)