未着火のまま海上に落下し、回収できなかった着色弾(第8管区海上保安本部美保航空基地提供)
未着火のまま海上に落下し、回収できなかった着色弾(第8管区海上保安本部美保航空基地提供)

 第8管区海上保安本部美保航空基地(境港市佐斐神町)が14日、島根県知夫村の知夫里島から南に約9キロの海上で実施した訓練で、同基地所属のヘリコプターから投下した着色弾1個が着火しないまま、海上に落下する事故が起きたと発表した。同日午後5時時点で、事故やけが人は発生していないという。

 同基地によると、未着火の着色弾は赤色で直径約8センチの球体。同日午前11時40分ごろ、着色弾2個と閃光(せんこう)弾2個を投下した際に、着色弾1個が着火しないまま海上に落下し、海面に浮遊した。燃料が少なかったため、回収できず、基地に戻って補給後、現場に向かい、同日午後2時35分から約40分間捜索したが、発見できなかった。

 弾を投下する際に引くことで着火につながる「発火索」と呼ばれるひもを引かなかったことが原因とみられるといい、詳しい原因を調べている。発火索を引くと破裂する恐れがあり、見つけた場合は触らずに同基地に連絡するように呼びかけている。

 (古瀬弘治)