私用で定期的に松江市から浜田市へ車で出掛けている。いまだ全線開通しない山陰自動車道とともに煩わしいのが、カーラジオの周波数調整。職業柄、地震やニュース速報に備えてNHKラジオ第1放送に固定しているが、大田市西部から市境をまたぐごとに周波数を変えねばならず、助手席に島根県内の周波数一覧表を張り付け、手動で切り替えている▼県西部は韓国、中国からのラジオ混信が激しい。江津市内の東部海岸沿いは、中国国際放送の韓国語番組が地元局を抑え込む。浜田では城山に送信所があり、合併前の旧市域では聴取できるが、旧町村の山間部に入ると不感地帯が多く「ザー」というノイズを車内に響かせながら移動していた▼先月、出雲市のBCL(ラジオの遠距離受信)愛好家から「浜田から試験電波が出ている」と聞いた。FMの81・7メガヘルツ。先日、出雲市内で受信して浜田へと向かったが、深夜番組が途切れずに聞こえた▼NHK松江放送局によると、夜間に外国ラジオが混信するため浜田市三隅町の大麻山山頂に浜田FM補完局を設置。今月11日から第1放送をFM波で流しているという▼総務省は7年前から、難聴対策と災害時の確実な情報提供を目的に、AMラジオのFM補完事業に取り組んでいるが、山陰には受信が困難な地域がまだ存在する。災害はいつ起こるか分からない。接待攻勢に応じている場合ではない。(釜)