日常的に家族を介護したり、家事の多くをこなしたりする子ども「ヤングケアラー」の悩み事の相談に応じる居場所づくりを、かつての体験者らが出雲市内で計画している。小学生の頃に祖父の介護に奔走した出雲市斐川町在住の井上恵理子さん(41)らを中心に、5月下旬のオープンを目指す。井上さんは、当事者との交流で「家事や介護などを理由に進学などを諦める状況をなくしたい」と話す。
ヤングケアラーの実態や数は表面に出にくく、一部の自治体で調査が本格化している。2023年秋に小学6年生、中学2年生、高校2年生計4581人を対象とした出雲市の無記名調査によると、小6が142人(有効回答者数の11・2%)、中2が69人(同7・2%)、高2は37人(同4・3%)が、家事や介護など「世話をしている家族がいる」と回答した。
井上さんは、...