Q.あせも予防のポイントは?


 汗をかきやすい季節になりました。あせも予防のポイントを教えてください。

YUBI先生の回答

 

 2024年の夏は観測史上1位の暑さになるそうですね。暑いのが苦手な私にとっては、やれやれな話です。熱中症や日焼けなど、夏に向けて注意するものはいろいろありますが、今日は「あせも」のお話をさせて下さい。

あせもは、汗をうまく出せないために起きる皮膚疾患。肌を清潔にして過ごそう(YUBI先生提供)

 そもそも、あせもって何でしょう。実は「汗をうまく出せないことで生じる皮膚疾患」なんです。

 「ん? 汗が出るからあせもができるんじゃないの?」。きっと皆さんはそう思ったことでしょう。理屈はこうです。

 (1)汗を大量にかく
 (2)汗に含まれる塩分や空気中のほこりが皮膚の表面にたまってくる
 (3)汗の通り道「汗管(かんかん)」がつまる
 (4)排出できなくなった汗が皮膚の中にたまり、刺激になる
 (5)赤くなったり腫れたりしてくる


 特に子どもは新陳代謝がよく、汗をかきやすいため、あせもが大人よりもできやすいです。

 あせもの予防はシンプルです! 

 (1)涼しい部屋で汗をかかないようにする
 (2)汗を吸収しやすい服を着る
 (3)汗をかいたらタオルやウェットシートで拭く
 (4)家に帰ったらなるべく早くシャワーを浴びる
 (5)肌が荒れるとあせもができやすくなるため、保湿をしっかりする


 では、あせもになってしまったらどうしましょう。

 軽いあせもなら、清潔にしておけば改善しますが、炎症が強くなってくると、かゆみを抑えたり、炎症を抑えたりする薬を塗ることをお勧めします。

 かきむしってバイ菌が入ると「とびひ(伝染性膿痂疹)」を合併することがあるので、ひどくなる前に皮膚科や小児科を受診しましょう。

ドクター・ユビさん プロフィル
 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、8児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。

 

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