
遊びに熱中していると、声かけをしないとなかなか水分を取ってくれません。1日にどのくらい水分を取ったらよいでしょうか。自分から飲んでくれるこつはありますか?
熱中症予防のためには、小まめな水分摂取が大切です。ただ、子どもが遊びに熱中してなかなか水分を取ってくれないのは「あるある」だと思います。

実は「のどが渇いた」と自覚した時には、もう既に脱水の初期段階となっていて、ここから水分を取っていては遅くなります。だからこそ、「子どもが自分から進んで水分を取ってくれたらいいのに!」と思う気持ちはよく分かります。
しかし、子どもとしてはまだのどが渇いていない状態なので、自覚症状がないのに水分を取らなければならなくなります。これを子どもが自分自身で判断するのは大変難しいことだと思います。
そのため、子どもが飲みたがった時に飲ませるのではなく、外に出る前に十分な水分を取らせておいたり、遊びに熱中していたら声かけをしてあげたり、小まめに休憩を取らせたりすることが大切です。
1日に必要な水分摂取量はおおむね「体重×80~100ミリリットル」です。10キロの子どもで1リットル、20キロの子どもで1・5~2リットルの水分摂取が必要です。多量の汗をかいた場合などは、さらに水分を取る必要がありますが、汗には塩気(電解質)が含まれているため、水やお茶などの摂取だけでは不十分なことがあります。
不十分どころか、水やお茶を飲むことで体の中の電解質がさらに薄れてしまうと、体調不良を引き起こします。そのため、電解質を含む経口補水液や、イオン飲料なども有効活用していただければと思います。