Q.良質な睡眠のポイントは?


 小学5年の娘はスポーツの習い事をしています。練習は午後8時ごろまであり、就寝が遅くなりがち。体を休めたり、体を作ったりするために、短時間でも良質な睡眠を取るためのポイントはありますか?

YUBI先生の回答


 「早寝早起き」「寝る子は育つ」など、一般論として、子どもにとって良い睡眠というものがいわれています。これについては、さまざまな研究があり、まさに「その通り」という結論が出ています。

昼間にしっかり体を動かして、短時間でもぐっすり眠ろう(YUBI先生提供)

 例えば、規則正しい睡眠習慣で育つと、大人になった際の資質・能力が高くなり、自尊心、共感力、意欲・関心、規範意識などに差が出るというものです。ただ、習い事や塾などで、生活が夜型となり、睡眠不足になる子が増えているのが現代社会だと思います。

 そうした中で、短時間での良質な睡眠を願う気持ちは大変よく分かります。できそうな工夫をいくつか挙げてみましょう。

 まずは、日中の活動量を増やすことです。昼間に運動や勉強を頑張ると、夜ぐっすり眠れます。続いて、暗くて静かな環境にすることも大切です。スマートフォンなどのブルーライトは良質な睡眠の妨げになるので、控えめにした方がよいでしょう。入浴から1時間半後に寝るのが最も寝付きやすいとされています。

 ただ、これらの工夫をしていても、日中眠い、集中できない、元気が出ないなどの睡眠不足感がある場合は、短時間睡眠を続けながら何とかしていくのではなく、習慣的にしっかり寝る時間を確保することが必要になります。

 また、子どもによっても必要な睡眠時間は異なってきます。その子に合った生活リズムの中で、いかに効率よく勉強や運動をしていくかを考えることがとても大切なことだと思います。
 

ドクター・ユビさん プロフィル
 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、8児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。